2016年11月29日火曜日

国重要文化的景観「田染荘小崎の農村景観」追加選定シンポジウム『世界で輝く田染荘小崎の農村景観と里山農業』

 11月27日(日)、豊後高田市役所2階コスモスホールで、国重要文化的景観「田染荘小崎の農村景観」追加選定シンポジウム『世界で輝く田染荘小崎の農村景観と里山農業』が開催されました。
 このシンポジウムは、平成22年に国の重要文化的景観に選定された「田染荘小崎の農村景観」が、本年(平成28年)10月に、里山エリアに範囲を広げて追加選定されたことを記念して開催されたものです。

 主催者あいさつの後、田染荘小崎のドローンによる空撮映像の上映、豊後高田市教育委員会の文化財室長より、今回の追加選定までの経緯や選定範囲、構成要素等について説明が行われました。今回の追加選定により、田染小崎地区全域が含まれることになりました。

 記念講演では、今回の選定の担当調査官である市原 富士夫 文化庁調査官から、各地の例を挙げながら、日本の文化的景観についてご講演いただきました。また、田染荘小崎の農村景観の価値についてもご説明いただきました。


 パネルディスカッションでは、コーディネーターに飯沼 賢司 別府大学教授(日本古代中世史、環境歴史学)、パネリストに、市原 富士夫 文化庁調査官、段上 達雄 別府大学教授(日本民俗学・民具学)、中山 昭則 別府大学教授(観光地理学、農村地理学)、地元から蔵本 学 荘園の里推進委員会事務局長、豊後高田市を代表して河野 潔 教育長を迎え、「文化的景観追加選定×世界農業遺産 田染荘小崎がもっと輝くために」と題して、追加選定の意義や、今後田染荘の魅力を発信し、活用していく方法などについて議論を深めました。
 田染荘の保存活動に当初よりかかわっていただいている海老澤衷早稲田大学教授や、服部英雄元九州大学教授、高木徳郎早稲田大学教授も遠方から駆けつけてくださいましたので、ディスカッションに参加していただき、35年以上にわたる保存活動の歴史と重要性を再認識することができました。

 参加された皆様、開催にあたり尽力された皆様、どうもありがとうございました。


豊後高田市役所HP
大分合同新聞11月29日朝刊に掲載されています。